こんにちは!ケアウィル編集部です。
急にアームスリングが必要になったけど、買いにいく時間がない。そんなとき、「アームスリングって手作りできないかな?」と考えるかもしれません。
アームスリングとは、骨折や麻痺などで動かしにくくなった腕を首から吊って支える上肢補助具です。腕の重みは体重の約6%(体重60kgの場合で約3.6kg)あるため、適切に支えることで首や肩への負担を大きく減らせます。
実はアームスリングはタオルやストールのような、一定の長さや幅がある布があれば簡単に作れます。
この記事では、タオルを使ったアームスリングの作り方を紹介します。特別な道具は不要です。ご自宅にあるタオルで試しに作ってみてください。
タオルでアームスリングを手作りする方法

アームスリングは、家庭にあるタオルでも手作りできます。なかでもフェイスタオルは長さと幅のバランスがよく、腕全体を包みながら安定して支えられるため作りやすい素材です。
ここでは、タオルを使ったアームスリングの作り方を、6つの手順で紹介します。
①薄手のフェイスタオルなどを用意する
まずは、以下4つの材料と道具を用意しましょう。
-
薄手のフェイスタオル
-
針
-
糸
-
ハサミ

ミシンは必要ありません。手縫いで作れます。
フェイスタオルは一般的なサイズ(約80cm前後)で問題ありません。この大きさであれば、腕をしっかり包みつつ首にかけても長さが不足しにくくなります。
タオルは厚手よりも薄手を選びましょう。折り込みや縫製がしやすく、首にかけたときの重さや圧迫も抑えられます。
②タオルを横半分にカットし、端を縫って一本につなげる
タオルを横方向に半分に切り、切った2枚の端を重ねて縫い合わせて一本の形にします。

タオル1枚のままでは首から腕までを支える長さが足りません。カットしてつなげることで、必要な長さを確保しつつ、腕を支える構造の土台を作れます。
このとき、縫い目が弱いと使用中に外れる可能性があるため、一直線にしっかり縫うことが重要です。また、縫い目がずれると形が歪み、装着時の安定性にも影響します。
③切り口側を内側に1cmほど折り込む
カットした部分の端をほつれないように隠し、仕上がりを整えるために、ハサミでカットした側の長辺を、内側に約1cm折り込みます。

折りすぎると厚みが出て扱いにくくなるため、軽く内側に入れ込む程度で十分です。
切り口をそのままにすると、糸くずが出たり見た目が崩れたりします。あらかじめ内側に折っておくことで仕上がりの安定性が高まり、次の作業もスムーズに進みます。
④折り込んだ部分を縫って形を整える
折っただけの状態では使用中に開いたり崩れたりするおそれがあります。折り込んだ部分を、そのラインに沿ってまっすぐ縫いましょう。
縫い目が曲がると形が歪み、装着時のフィット感に影響します。また、縫いが弱いと使用中に開く可能性があるため、一定の幅でしっかり縫うことが重要です。
⑤両端を折って縫い、腕を入れる口を作る
両端を内側に折って縫い、腕を入れる口を作ります。

折る幅は、腕が無理なく入る広さにします。縫いすぎると腕を入れる口が狭くなるため、注意しましょう。左右でサイズが大きくずれないように整えると、装着時の安定性も保たれます。
アームスリングは腕を包み込む形にすることで安定して支えられます。平らなままでは腕が滑り落ちやすいため、両端を処理して袋状の構造にすることが必要です。
⑥首にかけて長さを確認し、必要に応じて調整する
首にかけて実際に装着し、長さを確認して必要に応じて調整しましょう。

首や肩に違和感がある場合は、縫い位置を調整して長さを整えます。腕が自然に保たれる位置になっているかを基準に調整すると、負担を抑えやすくなります。
アームスリングはタオル以外でも手作りできる?
アームスリングは、タオル以外の布でも手作りできます。
アームスリングは「腕を包み、首から支える構造」を作ることが目的です。そのため、素材そのものに決まりはなく、一定の長さと幅がある布であれば同じように形を作れます。
たとえば、布や手ぬぐい、ストールのような長い布でも同じ手順で作れます。ただし、薄すぎる素材や伸縮性のある素材は安定しにくく、厚すぎる素材は扱いにくくなるため、折りやすく縫いやすい布を選びましょう。
手作りアームスリングの正しい付け方とは?
アームスリングは、付け方が合っていないと、肩や首に負担がかかります。
正しい付け方を確認しておきましょう。
腕を曲げて体の前で安定させる
アームスリングを使うときは、腕を曲げて体の前で支えます。肘は90度を目安に曲げましょう。手はお腹の前あたりに置くと、腕全体が安定します。
腕がぶら下がらないようにすることが大切です。腕の重さが分散され、首や肩への負担を抑えやすくなります。
手首を肘より少し高い位置に調整する
腕は手首が肘より少し高い位置になるように調整します。
少し高めの位置に保つことで、腫れを抑えやすくなり、腕が下に引っ張られるのを防いで肩への負担も軽減できます。
肩や首に負担がかからないよう長さを調整する
アームスリングは、肩や首への負担が少ない長さに調整しましょう。

肘が曲がった状態で、手首が肘より下がらない位置が目安です。首に強い圧迫を感じない状態で腕が安定していれば、正しい長さに調整できています。
手作りのアームスリングを使うときの注意点
手作りアームスリングを使うときは、次の3つの注意点を知っておきましょう。
長時間の使用には向かない
タオルや布で作るアームスリングは、腕を一時的に支えるためのもので、長時間の使用には不向きです。
手作りのアームスリングは、医療用のように、腕を安定させる構造や負担を分散する設計にはなっていません。そのため、首に掛ける部分に負担が集中しやすく、肩や首に負担がかかりやすくなります。さらに、腕の位置も安定しにくく、正しい姿勢を保つのが難しい場合があります。
首や肩に痛みを感じるときは、無理に使い続けないことが大切です。長く使う場合は、専用のアームスリングの使用を検討してください。
痛みやしびれがある場合は使用を中止する
手作りのアームスリングを使っていて、痛みやしびれを感じた場合は使用を中止してください。
アームスリングの長さが合っていなかったり、腕の位置が適切でなかったりすると、首や肩に負担がかかりやすくなります。また、神経や血管が圧迫されると、腕や指にしびれが出ることもあります。
違和感がある状態で使い続けるのは避けましょう。いったんアームスリングを外し、腕の位置や長さを確認します。症状が続く場合は、医療機関に相談してください。
長く使うなら専用アームスリングも検討しよう
手作りのアームスリングは応急的な方法であるため、長く使う場合は専用のアームスリングを検討することも重要です。

専用のアームスリングは、腕を安定して支えるために設計されています。腕を入れる部分の形状や首に掛けるストラップの幅などが工夫されており、腕の重さが一か所に集中しにくい構造です。
そのため、長時間使う場面でも腕の位置が安定しやすく、首や肩への負担を抑えやすくなります。介護やリハビリなどで日常的に腕を支える必要がある場合、既製品の方が使いやすいこともあります。
たとえば、carewill(ケアウィル)のアームスリングケープは、片麻痺や腕の骨折、肩関節周囲炎などで腕の支えが必要な方のために作られたアームスリングです。一人でも着脱でき、腕を安定して支えながら首や肩への負担を減らします。

長く使える専用アームスリングを探している方は、carewill(ケアウィル)のアームスリングケープをご覧ください。
carewill(ケアウィル)のアームスリングケープはこちら
よくある質問(FAQ)
Q. 手作りアームスリングはどのくらいの時間使えますか?
あくまで応急的なものです。首への負担が集中しやすく、長時間の使用には向きません。病院受診までの短時間のサポートとして使用し、継続して腕を支える必要がある場合は専用のアームスリングへの切り替えをおすすめします。
Q. タオル以外の布でも手作りできますか?
手ぬぐいやストールなど、一定の長さと幅がある布であれば同じ手順で作れます。ただし、薄すぎる素材や伸縮性の高い素材は安定しにくいため、折りやすく縫いやすい布を選ぶことがポイントです。
Q. 手作りアームスリングと専用品の違いは何ですか?
手作りのものは構造がシンプルなため、首のストラップ1本に腕の重みが集中しやすく、長時間使用では肩・首への負担が大きくなりがちです。専用のアームスリングはストラップの幅や腕の受け部分が設計されており、腕の重みを分散して支えられる構造になっています。
Q. 付けているときに首や肩が痛くなったらどうすればいいですか?
まずアームスリングを外し、腕の高さ(手首が肘より少し高い位置)と長さを確認してください。腕の重みは体重の約6%あるため、位置がずれるだけで首への負担が大きくなります。調整しても改善しない場合は、専用のアームスリングへの切り替えを検討してください。
手作りアームスリングで腕をしっかり支えることができれば、急なときの不安を和らげられます。まずはご自宅にあるタオルで試してみてください。日常的に腕を支える必要がある場合は、首への負担が少ない既製品への切り替えもぜひ検討してみてください。あなたの「できる」を応援します!
(監修:作業療法士 ハル 株式会社ケアウィル)
